代表電話の対応を自動化する運用設計|必要な電話だけ折り返す

代表電話の対応を自動化する運用設計|必要な電話だけ折り返す

代表電話の対応を自動化し、必要な電話だけ担当者へ振り分ける運用の仕組み

「代表電話が鳴るたびに手を止めて出てみたら、また営業電話だった」「担当者への取次や、リモート勤務者への連絡に毎回追われている」——少人数の会社ほど、こうした電話対応の負担が特定の人に集中しがちです。

電話対応の負担を減らすには、単にツールを入れるのではなく「どの電話を・誰に・どう届けるか」という運用設計から考える必要があります。この記事では、既存顧客・緊急連絡・営業電話・その他の電話をどう振り分けるか、電話対応を自動化する具体的な運用設計を解説します。


代表電話が業務を止める、6つの構造的な問題

社員数30人未満の会社では、総務担当が電話対応をほぼ一手に引き受けているケースが少なくありません。代表電話には、次のような構造的な問題があります。

  • 営業電話が多く、対応に時間を取られる:着信の大半が営業・勧誘で、出るまで内容がわからない
  • エンジニアなど集中を要する業務が中断される:電話1本で作業や思考が途切れ、戻すのに時間がかかる
  • 電話対応者が固定化している:「いつも同じ人」が出ることになり、負担とストレスが偏る
  • 担当者への取次が毎回発生する:受けた人が用件を聞き、担当者を探して引き継ぐ手間がかかる
  • リモート勤務者宛の電話も代表電話に入る:出社者が受けて、都度リモートの担当者へ連絡する必要がある
  • 取次・連絡の漏れや確認漏れのリスクがある:口頭やメモでの引き継ぎは、抜け落ちや伝達ミスが起きやすい

これらはすべて「すべての電話に、まず人が出る」という前提から生まれています。この前提を変えない限り、担当を増やしても負担が分散するだけで、問題そのものはなくなりません。


目的は「すべての電話に人が出る」をやめること

電話対応を自動化する目的を整理すると、次の5点になります。

  1. 営業電話への対応負荷を削減する
  2. 社員が電話に出る回数そのものを減らす
  3. 必要な電話だけを、適切な担当者へ届ける
  4. 電話の内容共有を自動化し、取次の手間と漏れをなくす
  5. リモートワーク環境でも無理なく運用できる状態にする

言い換えると、目指すのは「電話をなくす」ことではなく、「人が対応すべき電話だけに、人が関わる」状態です。営業電話やその他の一次受付はシステムに任せ、社員は本当に必要な電話にだけ時間を使えばよい、という発想への転換です。

これを実現する手段が、電話の自動応答システム(IVR)です。IVRとは、着信に対してシステムが自動で応答し、用件に応じて処理を振り分ける仕組みを指します。


代表電話コネクトの基本の仕組み

代表電話コネクトは、代表電話をシステムが自動で受け付ける月額固定のIVRサービスです。基本のフローは次の4ステップで、電話を受けた時点で人は介在しません。

  1. 自動応答・録音 → 着信にシステムが自動応答し、用件の録音を促す
  2. 文字起こし → 録音内容を自動でテキスト化する
  3. Slack・Teamsへ通知 → 用件の内容がSlackまたはTeamsにリアルタイムで届く
  4. 必要な電話だけ折り返す → 通知を見た担当者が、対応が必要なものだけ折り返す

このフローの要点は、電話を受けるために誰かが待機する必要がなくなることです。通知はチャットに届くため、出社者も、リモート勤務者も、同じ情報を同時に確認できます。取次のための連絡や、口頭での引き継ぎそのものが不要になります。

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理想の電話振り分けをどう設計するか

電話対応の自動化で最も重要なのが、「どの電話を、どこへ振り分けるか」という設計です。すべてを同じ処理にするのではなく、電話の種類ごとに最適な導線を用意します。

ここでは、多くの企業にとって理想的な振り分けの型を、4つのパターンで示します。代表電話コネクトでは、こうした応答フローの設計・構築を、事前のヒアリングをもとに弊社が行います。導入企業側でシステムを設定する必要はなく、設定負担ゼロで運用を開始できます。

① 既存顧客 → 担当者へ直接連絡してもらう

そもそも、すでに取引のある既存顧客が代表電話にかけてくる状態自体を見直します。既存顧客からの連絡は、代表電話を経由させず、担当者へ直接届くようにするのが理想です。

具体的には、取引開始時や日々のやり取りの中で、担当者の携帯番号や部署の代表番号を顧客に伝えておきます。既存顧客はその番号へ直接連絡すればよいため、代表電話にかけてくる必要がなくなります。

代表電話の一次受付でプッシュ番号を押してもらって振り分ける方法もありますが、既存顧客をいったん代表電話に集約してから振り分けるより、最初から担当者へ直接つながる連絡先を渡しておくほうが、顧客・担当者の双方にとってスムーズです。代表電話にかかってくる電話そのものを減らすことが、対応負荷の削減につながります。

② 緊急の障害・不具合連絡 → 有人対応または担当者へ転送

サービスの障害や不具合など、緊急性の高い連絡には専用の導線を用意します。「システム障害・緊急のお問い合わせは〇番」と案内し、有人対応の窓口や、担当エンジニア・担当部署へ直接転送します。

緊急連絡だけを明確に切り分けておくことで、本当に急ぐ電話を録音・折り返しの導線に乗せてしまい対応が遅れる、という事態を防げます。

③ 営業・提案の電話 → お問い合わせフォームへ誘導

営業・提案の電話には、自動音声で「営業・ご提案は、お問い合わせフォームよりご連絡ください」と案内します。電話でのやり取りを求めず、Webフォームへ誘導する導線です。

これにより、営業電話への口頭対応がゼロになります。必要な提案であればフォーム経由で内容が届くため、情報を取りこぼすこともありません。営業電話への対応をなくす考え方は、代表電話にかかる営業電話を自動でフィルタリングする方法でも詳しく解説しています。

④ その他の電話 → 自動音声で一次受付し、Slackへ自動通知

①〜③のいずれにも当てはまらない電話は、自動音声による一次受付で処理します。前述の基本フローがそのまま当てはまります。

  • 自動音声が一次受付し、用件の録音を促す
  • 録音内容を文字起こしする
  • SlackまたはTeamsへ自動通知する
  • 内容を見て、必要な場合のみ担当者が折り返す

この導線に乗せることで、判断に迷う電話も含めて、すべての用件がテキストとしてチームに共有されます。誰が受けても情報が残るため、取次連絡や確認の漏れが構造的に発生しなくなります。


この振り分け運用で、6つの課題がどう解決するか

冒頭で挙げた課題が、この振り分け運用によってどう解決するかを整理します。

現在の課題 振り分け運用による解決
営業電話への対応に時間を取られる ③でフォームへ誘導し、口頭対応がゼロになる
集中業務が電話で中断される 着信に人が出ないため、作業が途切れない
電話対応者が固定化している チャット通知をチーム全員が見るため、特定の人に偏らない
担当者への取次が発生する 既存顧客は担当者へ直接連絡し、④は通知で共有。取次作業がなくなる
リモート勤務者宛の電話への連絡が必要 通知がチャットに届くため、出社・リモートを問わず同時に把握できる
取次・確認の漏れリスク 用件がすべてテキストで残り、伝達ミスが起きない

電話に出る回数そのものが減り、必要な電話だけが適切な担当者へ届く状態になります。リモートワーク環境でも、出社者に負担を寄せることなく運用できます。内線電話の廃止やリモート前提の電話運用については、オフィスの内線電話を廃止するには?移行時の課題と解決策もあわせてご覧ください。


電話代行サービスとの違い

電話の一次対応を外部に任せる手段としては、電話代行サービスもあります。両者は「どちらが優れているか」ではなく、目的によって向き不向きが分かれます。

比較軸 電話代行(オペレーター型) 代表電話コネクト(IVR型)
応答者 人間オペレーター システムが自動応答
料金体系 月額基本料+コール従量課金 月額固定(受信通話料ゼロ)
営業電話の扱い コール数にカウントされ費用が発生 フォーム誘導・折り返し不要と判断できる
用件のテキスト化 サービスにより差あり 全件自動テキスト化
チャット通知 一部対応 Slack・Teamsにリアルタイム通知
電話の振り分け 基本スクリプトに沿った取次 用件ごとに導線を設計・構築
フロー設定 基本スクリプトのみ ヒアリングの上カスタム構築・設定負担ゼロ
向いているケース 丁寧な一次対応が必要 ログ・効率化・コスト固定化が優先

電話代行は「人間が丁寧に応対する」ことに価値があるサービスです。一方、「対応品質そのものより、電話対応の回数と負担を減らし、内容をチームで共有したい」場合には、IVR型への切り替えが合理的です。電話代行のコスト構造については電話代行のコストが増え続ける理由と月額固定型への切り替え方で詳しく解説しています。


導入は「既存番号の転送設定」だけ

「システムに切り替えて、うまくいかなかったらどうしよう」という不安は、電話という業務の要を扱う以上、当然のものです。

代表電話コネクトは、現在使っている代表電話番号への転送設定を変更するだけで導入できます。電話番号を変える必要はなく、顧客への番号変更案内も不要です。応答フローの設計・構築は弊社が担当するため、導入企業側の設定作業はありません。

料金は初期費用不要・月額固定・受信通話料ゼロです。受電件数が増えても追加費用は発生しないため、毎月のコストが完全に予測でき、稟議も通しやすくなります。

代表電話コネクトは、受付システム「RECEPTIONIST」を9年以上提供し国内シェアNo.1※を獲得した株式会社RECEPTIONISTが運営しています。年間500万人の受付を支える安定した稼働実績と、ISMS取得済みのセキュリティ体制で運用しており、システム化への不安にも実績で応えます。

※『クラウドiPad無人受付システム市場の実態と将来展望』(ミックITリポート 2025年11月)


よくある質問

Q. 電話の種類ごとの振り分けは、自社で設定するのですか? いいえ。「どの電話を、どこへ振り分けるか」という応答フローの設計・構築は、事前のヒアリングをもとに弊社が行います。導入企業側でシステムを設定する必要はなく、設定負担ゼロで運用を開始できます。運用開始後のフロー変更も弊社が対応します。

Q. 緊急の連絡を、自動音声で待たせてしまいませんか? 待たせません。緊急の障害・不具合連絡は、自動音声のガイダンスから有人窓口や担当者・担当部署へ直接つなぐ導線を設計できます。一次受付の録音を挟まず、必要な相手にすぐつながります。なお既存顧客には、担当者や部署の直接連絡先をあらかじめ伝えておくことで、代表電話を経由せずに連絡してもらえます。

Q. リモート勤務のメンバーにも電話の内容は共有されますか? 共有されます。用件はSlackまたはTeamsに通知されるため、出社者もリモート勤務者も同じ情報を同時に確認できます。出社者が受けて連絡する、という取次作業は不要になります。

Q. 現在の電話番号を変えずに導入できますか? できます。現在の代表電話番号への転送設定を変更するだけで導入できます。顧客への番号変更案内は不要です。

Q. 料金はどのくらいかかりますか? 月額固定料金です(月間受電回数の事前ヒアリング後にお見積もり)。受信通話料の従量課金はなく、初期費用も不要です。受電件数が増えても追加費用は発生しません。


代表電話にかかる営業電話を自動でフィルタリングする方法


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執筆:RECEPTIONIST編集部