オフィスの内線電話を廃止するには?移行時の課題と解決策
「オフィス移転を機に、内線電話もいっそなくしてしまいたい」——そう考えている総務担当者は少なくありません。
ビジネスチャットが普及し、社内連絡の大半がメッセージで完結する今、内線電話は「鳴っても誰も出ない」インフラになりつつあります。しかし「外線はどうやって受ける?」「来客の呼び出しはどうする?」という疑問が解決できないまま、踏み切れずにいる担当者が多いのも事実です。
この記事では、内線電話を廃止したくなった背景と具体的な理由、廃止時に生じる2つの課題、そして課題を解決しながら移行する手順を解説します。

内線電話をなくしたい企業が増えている6つの理由
1. ビジネスチャットの普及で、社内連絡はすでに「電話しない」が当たり前になった
SlackやMicrosoft Teamsを導入した企業では、社内コミュニケーションの中心がメッセージへと移行しています。総務省「情報通信白書 2024年版」によれば、テレワーク等を支えるビジネスチャットツールの企業利用は継続的に拡大しており、特に従業員数100名以下の中小企業でも多くがチャットを主要な業務連絡手段として活用しています。
チャットが主流になった職場では、内線電話を使う場面が自然となくなっていきます。「内線をかけても出ない→結局チャットで連絡する」という経験を繰り返した末に、「内線電話はもう不要では?」という結論に至るケースが典型的なパターンです。
2. ハイブリッドワークの定着で、「内線電話のある席」に誰もいない
コロナ禍以降、ハイブリッドワーク(出社とリモートの併用)を導入した企業では、日々のオフィス出社人数が流動的になっています。全員が毎日出社する前提で設計された固定電話は、在宅メンバーには届きません。「内線にかけても誰もいない」が日常化した職場では、内線電話そのものの存在意義が失われます。
日本テレワーク協会の調査(2024年)によれば、従業員100〜999名規模の企業のテレワーク実施率は6割を超える水準を維持しており、ハイブリッドワークは一時的な措置ではなく恒久的な働き方として定着しています。
3. フリーアドレス化と「固定電話のある席」は根本的に矛盾する
フリーアドレス(固定席なし)を導入しようとすると、「席番号に紐づいた電話機」という内線電話の仕組みが根本的な障害になります。誰の席かわからない電話機が島のあちこちに置かれ、結局フリーアドレスのメリットが活かしきれない——という状況は多くの職場で生じています。
内線電話をなくすことは、フリーアドレス化を本当に機能させるための前提条件でもあります。
4. 出社メンバーに電話対応が集中する不公平感
リモートと出社が混在する職場では、「出社しているメンバーだけが代表電話・内線電話を取り次ぐ」状況が生まれます。在宅メンバーは業務に集中できる一方、出社メンバーは電話対応のたびに作業を中断しなければならない——この非対称さが、チーム内の不公平感につながります。
「総務だから仕方ない」で済ませてきたことが、ハイブリッドワーク時代になって改めて可視化された課題といえます。
5. スマホ内線化を導入したが、結局チャットに戻った
「内線電話の代わりにスマホを内線化しよう」と考え、モバイル内線化ツールを導入した企業は少なくありません。しかし現実には、会議中・外出中・移動中に電話に出られないシーンが多発し、「かけても出ない→結局チャットで連絡する」というループに戻るケースが多数報告されています。
スマホ内線化は「電話という文化を維持しながら移行する」アプローチです。「そもそも電話を使う文化自体を変える」方向に舵を切ることで、根本的な解決につながります。
6. 使っていない内線設備にもコストが発生し続けている
PBX(構内交換機)の保守費用、ISDN回線の使用料、電話機リース料など、使われていない内線インフラにもランニングコストは発生し続けます。オフィス移転のタイミングは、「本当に必要な設備か」を見直す絶好の機会です。
内線電話を廃止すると困る2つの課題
内線電話をなくしたいという意向があっても、「廃止した後の運用」が決まらないと踏み切れません。多くの企業でボトルネックになる課題は2つです。
課題①:外線(代表番号)にかかってきた電話をどうやって受けるか
内線電話設備をなくすと、「受付席の固定電話機」もなくなります。そうなると、代表番号への外線を誰が・どこで受けるのかという問題が生じます。
フリーアドレスや少人数体制の職場では「出社メンバーが代わりに受ける」という方法も機能しにくく、かといって留守番電話だけでは折り返し漏れや対応の遅延が心配です。
この課題の解決策と選び方については、電話代行のコストが増え続ける理由と月額固定型への切り替え方で詳しく解説しています。
課題②:来客・受付からの呼び出しをどうするか
受付に来た来客を担当者に知らせる手段として、「受付から内線で担当者を呼び出す」運用が定着しているケースは多くあります。内線電話をなくした後に、来客対応の呼び出し方法をどうするかは事前に決めておく必要があります。
まずは仕組みを確認したい方は、資料から始めるのがおすすめです。
解決策:代表電話コネクト+RECEPTIONISTで内線電話ゼロのオフィスを実現する
この2つの課題は、どちらもシステムで解決できます。「代表電話コネクト」と「RECEPTIONIST」を組み合わせることで、「誰かが電話番をしなければならない」状態から完全に脱却できます。
外線は「代表電話コネクト」で自動応答・文字起こし・チャット通知
代表電話コネクトは、代表番号にかかってきた電話をシステムが自動応答し、発信者のメッセージを録音・文字起こしして、SlackまたはMicrosoft Teamsへリアルタイム通知する、月額固定の電話自動応答サービス(IVR)です。
基本の流れ
- 代表番号への着信をシステムが自動応答
- 「ご用件をお話しください」と案内し、発信者がメッセージを録音
- 録音内容が自動でテキスト化され、SlackまたはMicrosoft Teamsへ通知
- 担当者が内容を確認し、必要な電話だけ折り返す
このフローによって「電話に出るために業務を中断する」という行為が完全になくなります。在宅メンバーも出社メンバーも、同じチャンネルで電話内容を確認できるため、「出社しているから電話を取り次がなければならない」という不公平感も解消されます。
営業電話の処理も変わる
代表電話コネクトを導入すると、折り返すかどうかを判断するのは社員自身です。「明らかに営業電話の内容」と判断すれば、折り返しは不要です。人間オペレーターが応答する電話代行サービスでは、営業電話もすべてコール数にカウントされ従量課金が発生しますが、IVR型はその問題がありません。
営業電話の自動フィルタリングについては、代表電話にかかる営業電話を自動でフィルタリングする方法もあわせてご覧ください。
料金体系
初期費用不要・月額固定で、受信通話料の従量課金はありません。受電件数が増えても追加料金は発生しないため、月々のコストを完全に予測できます。
| 比較軸 | 電話代行(オペレーター型) | 代表電話コネクト(IVR型) |
|---|---|---|
| 応答者 | 人間オペレーター | システム自動応答 |
| 料金体系 | 月額基本料+コール従量課金 | 月額固定(受信通話料ゼロ) |
| 文字起こし | サービスにより差あり | 自動で全件テキスト化 |
| チャット通知 | 一部対応 | Slack/Microsoft Teamsにリアルタイム通知 |
| 営業電話の扱い | コール数にカウントされる | 折り返し不要と自社で判断できる |
| フロー設定 | 基本スクリプトのみ | ヒアリングの上、弊社がカスタム構築・設定負担ゼロ |
| 向いているケース | 丁寧な一次対応が必要 | ログ・効率化・コスト固定化が優先 |
受付は「RECEPTIONIST」で担当者に直接通知
来客対応については、クラウド受付システム「RECEPTIONIST」を組み合わせます。受付に設置したタブレット上でゲストが担当者名を入力すると、担当者のスマートフォンへ直接通知が届く仕組みです。「受付から内線で呼び出す」という手順が不要になります。
「受付の内線で担当部署に電話→電話を受けた人が担当者へ連絡→担当者が受付へ向かう」という3ステップが、「受付すると担当者のスマートフォンに通知→担当者が向かう」という2ステップに短縮されます。
RECEPTIONISTは来客受付システムとして9年以上にわたって提供してきた実績があり、国内シェアNo.1※・年間500万人の受付実績を持ちます。「システムに切り替えて失敗したらどうしよう」という不安も、この稼働実績の数字が答えてくれます。
※『クラウドiPad無人受付システム市場の実態と将来展望』(ミックITリポート 2025年11月)
2つを組み合わせると、内線電話ゼロのオフィスが完成する
【外線電話】
代表番号への着信
→ 代表電話コネクトが自動応答・録音・テキスト化
→ Slack / Microsoft Teams へ通知
→ 担当者が内容確認・必要なものだけ折り返す
【来客・受付】
受付タブレットで担当者名を入力
→ RECEPTIONISTが担当者のスマートフォンへ直接通知
→ 担当者が受付に向かう
「内線をなくすと外線や来客対応が心配」という2つの課題が、この組み合わせによって同時に解決されます。内線電話が担っていた役割をすべてシステムが引き継ぐため、「電話番のための出社」という縛りがなくなります。
移行時に確認しておきたい3つのポイント
① 既存の電話番号はそのまま使える
代表電話コネクトは、現在使用中の代表番号への転送設定だけで利用を開始できます。番号を変更する必要がなく、取引先への告知も不要です。転送設定はNTTや携帯キャリアの管理画面から変更でき、工事も発生しません。
② PBX・固定電話機の解約は「試用期間」を経てから
代表電話コネクトとRECEPTIONISTを導入してから1〜2ヶ月間は並行稼働させ、「外線対応・来客対応ともに問題ない」ことを確認してから、PBX・固定電話の解約手続きに進むのが安全です。この順番を守るだけで、切り替えリスクを最小化できます。
③ 社員への説明は「電話から解放される」メリット中心に
「内線をなくす」という告知に最初は抵抗を感じる社員もいます。「電話を取る必要がなくなり、Slackで電話内容を確認するだけでよくなる」というメリットを中心に伝えると、受け入れられやすくなります。特に「出社しているときだけ電話対応させられていた」メンバーには、不公平感の解消として歓迎されるケースが多いです。
まとめ:内線電話のないオフィスが、これからの標準になる
ビジネスチャットの普及、ハイブリッドワークの定着、フリーアドレスの広がりと、「内線電話が機能しなくなっている理由」はすでに複数積み重なっています。残る課題は「外線をどう受けるか」「来客呼び出しをどうするか」の2点だけであり、どちらもシステムで解決できます。
固定電話・内線電話がオフィスの標準装備だった時代は変わりつつあります。「電話番をする人が必要」という前提がなくなれば、出社・在宅のどちらにいても同じ情報を同じタイミングで受け取れるフラットな環境が生まれます。フリーアドレスも、ハイブリッドワークも、「内線電話がない」ことを前提に設計されたオフィスでこそ本来の機能を発揮します。
代表電話コネクトとRECEPTIONISTの組み合わせは、内線電話ゼロのオフィスを月額固定・初期費用不要で実現する、現実的な選択肢です。オフィス移転や業務改善のタイミングに、ぜひ検討してみてください。
よくある質問
Q. 内線電話を廃止したあと、代表番号は変わりますか? 変わりません。代表電話コネクトは既存の代表番号への転送設定だけで利用を開始できます。取引先への番号告知は不要です。
Q. 代表電話コネクトはどのチャットツールと連携していますか? SlackおよびMicrosoft Teamsに対応しています。着信内容のテキストがリアルタイムで通知されるため、在宅・出社を問わずチーム全員が同じ情報を確認できます。
Q. 受電件数が多い月でも料金は変わりませんか? 月額料金は、契約前に実際の受電件数をヒアリングしたうえで、月間受電回数をもとに決定します。月ごとの増減では追加課金は発生しませんが、実際の受電件数が当初のヒアリング想定を大幅に上回る状態が続く場合は、年間の受電実績をもとに翌年のプランを見直すことがあります。
Q. RECEPTIONISTと代表電話コネクトは別契約になりますか? はい、それぞれ独立したサービスとして契約できます。RECEPTIONISTをすでにご利用の企業は、代表電話コネクトを割引価格で追加できます(月額7,000円/番号〜)。
Q. 内線電話の廃止に向けた最初のステップは何ですか? まず「外線の受け方」と「来客の呼び出し方」の移行方法を決めることです。いずれもシステムで代替できるため、代表電話コネクトとRECEPTIONISTの資料を確認し、現在の運用と照らし合わせて検討するところから始めるのがスムーズです。
内線電話のないオフィスへの移行を、まずは資料で確認してみてください。
